大切な猫さんには
美しい名前をつけてあげましょう
我が家には「んこちゃん」という、黒と茶が絶妙に入り混じった
とても気立てのいい猫がいました。
『とめ』 で 『おわり』 で つける名前が無い! そうだ、『ん』 にしよ!
既に4匹の猫がいて、これ以上増やさないぞ…の決意で決めた名だったのですが、色が絶妙なので誤解されやすかったのが残念です。
(次のメンバーの名を 『はじめ』 にしたせいで、その後は山ほどの猫さんたちと
暮らすことになってしまったのですが・・・)
獣医さんに行くと猫にもカルテが作られます。
「上條 ウンコちゃんですか、はーっははは・・どうしました?」
「いえ、ウンコじゃなくて
んこですっ」
「上條 ウンコちゃん・・と。 ひゃーははは・・・」
「いえ先生
うんじゃなくて
んなんです。 ちゃんと書いてください。
色がこんなだからって間違えないでくださいね。
んですからね。
んなことよりも先生、死にそうなんです、早く何とかしてください」
交通事故にあって瀕死の状態で連れて行った時のことでした。
数々の精密検査の結果、んこちゃんは肝臓破裂と横隔膜破砕で手の施しようが
なかったらしく 「暖かく見守ってあげてください」と帰されました。
その後暖かく見守ること16年、んこちゃんは20歳まで生きのびたのでした。
「こらー ウンコっ!!」 と父。 「ウンコ、食べる?」 と母。
「ねえねえ、ウンコでもいいからさー、お願いだから ちゃんて付けてよ」 と私。
カルテの名前書きに手間取って診察が遅れる
いなくなったとき大声で探し回れない
怪しい一家と思われる
やっぱり、しなやかで美しい猫さんたちには、美しい名前をつけなくっちゃいけません。